2010年4月29日のNHK「双方向解説『普天間、そして日米同盟の行方は』」で、島田解説委員は、「日米には、共通の価値観」があると言いました。
冷戦下の1950年、米国ではマッカーシズム、日本ではレッドパージと民主主義の考え方が投げ捨てられ、反民主主義、思想・良心の自由の抑圧への方針転換がなされました。
日米には、このような民主主義に反する「共通の価値観」もあることは、そのとおりですが、米国が求めるからという理由で、その共通の価値観を大切にすることは誤りです。
それとも、まさかこの解説委員は現代の歴史を知らないのでしょうか? 知っていても知らないふりをしているのかもしれません。
このような優秀な解説委員を、米国は求めていたのです。押し付けた条約のほかに、より間接的な世論誘導の手法を用いた目下の協力者の操縦には、NHKなどの放送の間接的な支配のために、このような人材が必要でした。
まさに、それが成功したからこそ、2010年の現在にもNHKには、「『民主主義の否定部分』を隠した民主主義が、日米には共通の価値観」だという宣伝マンが存在しているのでしょう。 それは、民放についても同じです。
しかし、国民が財政・年金の危機化を乗り越えるためには、政治の民主化が必要であり、そのためには放送の民主化が必要であることは明らかです。
それは、憲法と放送法がある限り可能です。 しかし、憲法の軽視・無視・解釈/明文改憲の動き、放送法の軽視・無視が横行している現状では、国民・視聴者のより強い自覚が必要です。
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