警察・検察の違法な取調べによる冤罪は、権力による犯罪です。 これに伝統的に報道が協力することがあります。
横浜事件(治安維持法による思想弾圧事件 戦前・戦後の神奈川県警や検察・最高裁などが犯人だった)、足利事件(菅谷さんの冤罪事件)などがその例です。 予防には、取調べの100%可視化が必要ですが、民主党がその公約をどう守るかも問題です。
もう1つは、警察・検察あるいは行政側のリークによる世論誘導です。 これに記者クラブを通じて報道が協力する伝統もあります。 「関係者による取材で、明らかになりました」と当局の一方的なリークを報道するのがそれです。
「関係者」については、「取材源の秘匿」で明かすことはできず、結果として一方手的な報道となります。
これについて、報道のルールを確立し行政・記者クラブの一方的な世論誘導をおこなわせないことが必要です。
提案:
・警察・検察などからの情報は「関係者への取材」として、正確に発表する。
・同時に、弁護士など被疑者側には、取材源をあきらかにしないで、「関係者への取材による情報」を伝え、それに対する被害者側の論点をも平行して伝える。 この被害者側の論点が報道できないうちは、「関係者への取材結果」を発表しない。
・「関係者への取材」の一方的な報道をする報道機関については、公正・中立を欠くルール違反として、読者・視聴者・報道機関が排除する。
以上のルール確立を強く求めます。
これは、「公平な放送」と同じように、民主主義の重要なルールだと思います。