以下の報道がありました(asahi.com 2010年2月4日)
◆戦時下最大の言論弾圧とされる「横浜事件」の再審請求で、横浜地裁は4日、刑事補償を認める決定をし、実質的な「無罪」と判断した。
◆横浜事件は、42~45年に中央公論や改造社、朝日新聞などの言論・出版関係者の約60人が「共産主義を宣伝した」などとして神奈川県警特別高等課(特高)に逮捕された事件の総称。約30人が有罪判決を受け、4人が獄死した。その後、取り調べに拷問があったとして、元特高警察官3人が特別公務員暴行傷害罪で有罪となった。
事件後65年です。
治安維持法で弾圧された方々およびその遺族に対する補償は、まだ残されています。
朝鮮半島や中国などから拉致され、強制労働を強いられた人々、女性奴隷とされた人々、その家族・遺族の方々に対する補償、その他の戦後処理もなされていません。
これが日本の伝統と文化でしょうか?
少なくとも、明治以降、2つの世紀をまたぐ伝統と文化であるというべきです。
その日本と伝統と文化の担い手・推進者の一人・福沢諭吉は、2010年の現在、最高額の紙幣の肖像として生きています。 また、諭吉の指導のもとに、遅れて帝国主義戦争を開始した明治の人たち、「坂の上の雲」の二人の兄弟も、NHKの大河ドラマとして、現在も茶の間に顔を出しています。
(これは「日本の伝統と文化」を誇る人たちがいることとあわせて、恥ずかしい伝統と文化です!)