NHKニュースでは、「野党」として旧政権党だけを取り上げる「政治的に公平」でないケースがあります。これには歴史があります。
現行日米安保条約締結(1960年)の数ヶ月まえにおこなわれた日米交渉(1959年6月)での「核密約」とほぼ同時期1959年7月に「NHK番組基準」が制定されました。
ここでは、①「上位法令・放送法の放送の原則・基準の遵守規定」が欠落し ②「放送法」が微妙に改変され、「放送が民主主義の健全な発達に資する」「政治的公平」「論点の多角的明確化」の基準があいまい化され、弱められ、適用範囲がせばめられる結果となりました。
これで政府・与党に対立する論点を放送しなくてもよいという根拠があたえられ、与党・多数会派重視、小数会派軽視・無視の傾向が「強化・合法化」されたのです。
「NHK番組基準」は、いわば「核密約」隠し、世論・選挙ゆがめの道具として使われてきた結果となりました。
それは、憲法の軽視・無視、米軍基地・核抑止力論、改憲論、消費税必要論とも大筋同じ経過をたどっています。
この現在もつづく不適正は、対立する論点を公平に放送するなど改善されるべきです。