12月1日の「池上彰 そうだったのか 学べるニュース」(テレビ朝日)での放送です。 ニューヨーク国連本部からの放送でした。
池上彰「(国連に)一番カネを出しているのはどこか?」
出演者(劇団ひとり)「日本」
池上彰「違うんです。アメリカです」
この説明は、正確でしょうか? 違います。
分担金の額は、アメリカが1位ですが、アメリカは政策的にその大部分を滞納しています。
池上氏が、それを知った上で事実に反する放送をしたことは、池上氏の基本的な立場(日本政府・多数党・対米従属・米国美化)の具体例として記録にとどめておくことが必要です。
この日、もうひとつの例がありました。
北朝鮮による韓国砲撃事件で、「北朝鮮が、突然韓国を攻撃した」
この説明は、正確でしょうか? 違います。
北の砲撃に理や義がないことは明らかですが、それをもって事実をゆがめることは許されません。
事実は、米国・韓国が国境付近で軍事練習を始めたことが最初でした。 北は、それを口実に砲撃をおこなったのです。 ここには、「戦力には戦力」の日本国憲法・国連憲章の精神に反する双方の立場がありました。
池上氏が、「雇われジャーナリスト」ではなく、真のジャーナリストであれば、双方の立場が誤っていたことを指摘するべきで、北だけを一方的に国際ルールに反したとする放送はおこなうべきではありません。
氏が実際にそれでメシを食べている以上、「ジャーナリストの立場に立ってほしい」と望むのは無理だとは思いますが、視聴者としては放送法の「真実・政治的公平」の観点から批判の目を持つべきです。
(同文: 番組、BPO)