朝鮮半島問題――「直ちに対話と交渉をつうじて状況の緩和を」
昨年11月に北朝鮮による韓国・延坪島(ヨンピョンド)への砲撃事件がおこり、朝鮮半島をめぐる緊張が続いている。
この問題をどう解決するのか、北東アジアの平和をどう確保するのか?
志位:
日本共産党は、北朝鮮の延坪島への砲撃を、国連憲章に違反する軍事的挑発的行為として厳しく非難する声明を出した。
同時に、どう解決するかについては、交渉と対話しかない。
それが唯一理性的で合理的な解決方法。
「軍事には軍事」というのが一番悪い。
直ちに当事国が対話のテーブルに着くべきだ、とくに6カ国の緊急会合を持つことが大切だと主張してきた。
ICAPPの総会でも、この事件が問題になり、韓国と北朝鮮の政党代表が、それぞれ互いを非難する場面もあった。
この問題にどう対応するのかが、大きなテーマとなった。
私は、発言で、会議の性格を考えて名指しはしないけれども、「国連憲章に違反する軍事的挑発的行為を厳しく退ける」という立場を表明するとともに、解決方法としては「直ちに対話と交渉のテーブルに着こうではないか」と提案した。
いろいろな困難があったけれども、「プノンペン宣言」には最終的に、「朝鮮半島における最近の挑発や軍事行動に関してICAPP総会は、すべての当事国が直ちに対話と交渉を通じて状況を緩和するようよびかける」と明記さた。
「軍事には軍事」でなく、外交的・平和的に解決することが大道だということが、この国際会議でも確認されたことは、ほんとうに大切なことだった。