平和の流れを、北東アジアに広げよう
志位
北東アジアでどうやって平和的環境をつくるか:
(1)「軍事には軍事」という軍事的緊張の悪循環を厳しく退ける
(2)対話と信頼醸成、紛争の平和的解決の枠組みを発展させる
(3)日中が「戦略的互恵関係」、米中が「戦略的パートナーシップ」を確立するもとで、軍事力で対抗する思考からの脱却をはかる
日本政府は、いまこそ「抑止力」という呪縛から抜け出して、北東アジアに平和的環境をつくる外交戦略をもつ
そのための平和外交の努力こそはらうべき
東南アジアでの巨大な平和の流れを、ぜひ北東アジアに広げたい。
ASEANやラテンアメリカと対比してみると、日本の動きはおかしい。
なにか事あれば軍事で対応するという発想
「新防衛大綱」は、まさにその典型といえる危険なもの
志位
「新防衛大綱」は、いままでの日本の自衛隊のあり方を大きく変質させる危険な内容。
「専守防衛」という建前を「動的防衛力」なるものに変えて、外に攻めていく自衛隊にしていこうという方向。
世界もアジアも、いかにして紛争を平和的・外交的に解決しようかと心を砕いているとき、「外交力」はまったくなしで、もっぱら軍事で対応するというのは、世界の逆流そのもの。
シンガポールの英字紙ストレーツ・タイムスは、以下のように書いている。
「新防衛大綱には中国だけでなく、地域のほかの国にとっても心配の種となる要素がある。大綱は、不測の事態によりよく対応するためとして、事実上の国軍である自衛隊をより『動的』にしていくと言っている」
東南アジアにとっても、過去の戦争のこともあって、自衛隊を「動的」にすることは、「心配の種」だという。絶対に許してはならない逆行だ。