島国・日本
稲作・文字・鉄器などの先端技術を取り入れ、文化をつくってきた
太陽は、自国だけから昇るという自己中心主義
小児的ではあるが、国際基準には達していた
和寇(わこう)から、秀吉の朝鮮征伐など、他民族侵略をも覚えた
鎖国 ─ 島国として成功し、小さく、独自な発展をした
種子島から黒船
欧米からの刺激も侵略・抵抗戦争とはならなかった
これが、島国・日本の幸運である
福沢諭吉
支配階級・下級武士の次男、封建的身分制度を拒否、「学問」に向かう
勝海舟と共に「咸臨丸」に乗り込み、訪米する
辞書など書物を買い込み、「アメリカ独立宣言」を翻訳・紹介する
欧州にも渡航、香港・インドで植民地の現状を見る
植民地となるよりは、英国のように宗主国となるべきと主張する
勝海舟は、日清戦争に反対した
諭吉は、自分の新聞「時事新報」でこれを励まし、部数拡大に成功する
諭吉は、晩年「政府の影のお師匠様」と自称していた
チャーチスト運動までは別として、マルクス、エンゲルスを知らなかった
そこに、日本の遅れがあった
日清・日露戦争と、遅れて植民地獲得競争に加わった
その思想が、対中15年侵略戦争から太平洋戦争に ・・・
そこで第1次のゆきづまりにぶつかった
1945年、日清戦争以来の侵略戦争50年の歴史が終わったのか?
渋谷の古本屋の主人は、マルクス・エンゲルスは一人の人物だと思っていた
連合軍の日本を占領した主役・アメリカ
冷戦下、日本を目下の協力者・極東の軍事基地と変えた
対米従属のはじまりは、1952年4月28日
操り側は、形の上の独立をあたえ、(旧)日米安保を押し付けた
吉田茂 ─ 操られ側・押し付けられ側の代表者
一部戦争責任もある ─ うまく対日政策にのり、孫ももうけた
岸信介 ─ 孫ももうけたもう一人の戦争責任者
1960年に、現行・密約付き日米安保条約に署名した
佐藤栄作 ─ 岸の弟で、弟の家に「沖縄密約」の原本を隠した
米諜報機関と協力して、ノーベル平和賞受賞を演じた
小泉潤一郎 ─ 新自由主義を受け入れた
劇場型選挙で、国民だましに腕をふるった
菅直人 ─ 自・公が国民に否定されたあと、自公政策を引き継いだ
財政危機化に消費税・TTP・非民主義化(比例定数削減)策で対抗
これが島国・日本の不運である
2011年、アラブ諸国が「チュニジア革命」で目覚めている
行き詰まりつつ、まだ目覚めていない日本 ─ 島国・日本の不運である
遅れて歴史を歩く日本
そこに島国・日本の不運がある
しかし、日本自身の歴史が示している
健全な国民が健全でいるかぎり、その不運も、やがて乗り越えるだろう