ドイツと日本は、第2次大戦前、経済不況の中、ともにファシストの支配のもと、史上もっとも残虐な戦争の加害者となり、敗戦国となった。 その後、ともに経済復興・発展を遂げたが、現状の違いとなった。
この違いは何か?
- ドイツは、国土がソ連およびその他の連合国との戦場となり、ソ連占領地区(東)と他の占領地区(西)に分かれ、2つに分裂させられた。
- 日本は、沖縄を除き、本土が直接の戦場とはならなかった。
- ドイツでは、戦争責任者を犯罪者として、厳しく追及した。
- 日本は、戦後の主要な占領軍アメリカの極東の「反共のとりで・軍事基地」化政策のもと、戦争責任者を政治の中心に残し、皇室・メディア・教育宣伝により、半植民地化のもと、期限なしの軍事基地とされ、現在にいたっている。
- ドイツは、政治的・道義的・経済的に、外国の個人にいたるまで戦争の清算をはたし、外国の尊敬を得ている。ナチスの旗の掲揚は犯罪とされている。
- 日本は、戦争の清算を国内的・国際的に完全には終了していない。戦争犯罪者を神や首相としたり、軍国主義の旗や歌を国旗・国歌として、外国の尊敬を得るには程遠い段階である。
- ドイツは、EUの中で積極的な役割をはたし現在にいたっている。
- 日本は、ASEANの中で積極的な役割をはたすことができず、実質アメリカいいなりで、TPP受け入れを表明し、食料自給率4割の中、農業を破壊しようとしている。財政は危機化し、沈みつつあることを自他ともに認めている。
- しかし、両国とも、資本主義末期の金融システムの危機化にともなう危機の中にあり、国際的に資本主義を克服し、国内外の格差を解消して、テロ、地球破壊、核、戦争の危機をなくさなければならない段階にある。
- 日本には、国民が自覚し、財界・米国第一から脱すれば、可能性は残されている
- ドイツについては、現状の正確な知識がないので、よくわからない
- ドイツは国境を外国と直接接しているので、より国際社会でのあり方になれている点があるかもしれない。
- 日本は、稲作・土器・鉄器・文字などの技術は取り入れることはできたが、「太陽が、自国からだけ昇る国」というような、島国文化とその伝統を大切にということがあり、歴史の流れに遅れる傾向があった。