NHKの事業予算・経営委員任命には国会の承認が必要です.
したがって、NHKが政府・与党を重視する要素は理解できます.
実際に、ニュース、討論などの扱いで、政府与党に偏った放送が目立ちます.
放送法では、「政治的に公平」「対立する論点の多角的明確化」が定められていますが、NHKには国会の議席数に関連付けた放送を「政治的公平」としていると理解される編集態度が見られます.
放送法には、議席数に関連させた放送が「政治的公平」だという規定はありません.
また、「健全な民主主義の発達に資すること」を放送法の目的としているので、少数意見の軽視・無視は、放送法の目的の範囲を超え、放送法の違反といえます.(民法上、損害賠償の対象ともなります)
放送法では、受信契約と受信料の徴収が決められています.
一方、民法では、放送法に違反する「政治的に公平」でない放送などについて、受信料の支払いを拒む権利を保障しています(533条).これを否定した判例はなく、NHKも否定していません.
民放では、スポンサーへの抗議・不買が、視聴者の権利でもあります.
「政治的に公平」でない放送は、選挙をゆがめます.
NHK、民放とも、放送法にしたがった「公平な放送」が求められます.