放送法では、NHKなど放送が「政治的に公平」であることを求めています.
NHK受信料は、テレビを設置すると支払うことになっています.
しかし、政治的に不公平な放送に対しては、受信料支払いを保留・拒否する権利を民法(533条)が保障しています.これが否定された判例はなく、NHKもそれを否定していません.
また、民放テレビに関しては、局のスポンサーに対する抗議・不買も視聴者の民法上の権利です.
にもかかわらず、NHKや、民放テレビのニュースをはじめ報道番組では、放送法に違反する例がままあります.
違反例1:
ニュースにおいて、政府与党の政策や論点が報道されます.(これは、重要なことです).しかし、同時に「政治的に公平であること」「対立する意見があれば、できるだけ多くの論点から問題を明らかにすること」が放送法の規定です.この規定が守られていないケースがあります.
違反例2:
番組で、政府与党関係者のみ、あるいは政府与党と一部野党のみの出席による放送の例があります.NHKの日曜討論、テレビ朝日の「たけしのTVタックル」その他の番組に見られます.
これらの放送は、選挙をゆがめ、民主主義をゆがめる効果を持ちます.
その結果が、戦前では戦争であり、戦後では、年金・財政の危機化、国民生活の破壊であり、不正義な戦争への協力となっています.
なぜ、これらの放送が可能なのか?
それは、赤ちゃんのミルク代からも5%の消費税を取り、その一部を(政党助成金として)ポケットにいれる諸政党が多数議席をもっていることと、同じ現象といえます.すなわち、国民や視聴者の自覚・批判が不十分であり、国民が生活・健康・将来の一部を犠牲にして、現状を支えているのだといえます.
一方、放送が放送法に違反して、選挙をゆがめていることも、原因の一つです.
このサイトは、以上の見解・論点は持っていますが、けっして感情的に自論を主張する意思はなく、放送法にもとづいた放送を求めることが基本的な立場です.
同時に、NHKをはじめ、民放テレビの多くの優れた放送に対しては、敬意をはらい、積極的に支持する立場です.
しかし、サイトの情報発信としては、批判部分の比重が多いのは、サイトの力不足もあり、残念な結果でもあると考えています.
とはいっても、赤ちゃんのミルク代の消費税の一部が一部の政党のポケットにはいり、残りの一部が中東の赤ちゃんを含む市民を殺すことになる使われ方をしている現状があり、消費税の増税が必要だという政府与党や野党第1党の論点が強調されて放送される限り、放送法に従った公平な放送を求める声が大きくなってゆくことは、自然な現象だと思います.
放送法についていえば、放送大学学長の財政問題についての特別講義が、政府与党・野党第1党の論点に立ち、対立する論点を十分に明らかにしない放送(11月28日)も、放送法に違反していると考えます.