エジプトでは、軍がデモの参加者70人以上を拘束して、軍の施設で拷問を行ったとして「ムスリム同胞団」は軍を非難し、政府側では軍の介入を示唆する強硬な発言が相次いでいるとのことです。(2月10日 NHK)
守旧派と軍隊は、追い詰められると「暴力を使う」ことはめずらしくありません。
アメリカの独立戦争、リンカーンの黒人解放のための南北戦争などもその例です。
搾取にもとづく政治は、「軍事力とだまし」の組み合わせで維持されます。
維持が困難になると、軍事力による暴力が使われます。
しかし、世界の流れは、ラテンアメリカの一連の民主化の過程を見ても明らかですが、国民の自覚による平和的な権力の移行が主流となりつつあります。
日本では、まだ大手メディアによる国民だましの力が強く、国民全体の自覚がまだ弱い段階です。
エジプトでの歴史は、抑圧が続けば続くほど、国民の自覚も進化することを示しています。
日本でもその過程が始まりかけている、それは政治・経済・社会のあらゆる分野での行き詰まり・閉塞感に現れている、しかし、その閉塞感を破る国民の自覚の深まりの条件も大きくなりつつある、それが現状だと思います。