NHKニュース 2月26日 15時18分
150年ほど前に略奪された中国の文化財が、イブ・サンローラン氏の遺品としてオークションにかけられたことに対して、「中国政府は、文化的な権利と民族感情が傷つけられたとして、厳重に抗議する声明を発表」したというニュースが放送されました.
ネズミとウサギの頭部のブロンズ像2体は、それぞれ日本円で17億円余りで落札されたということです.
日本にも、日露戦争のとき旧日本軍が「対中国侵略初期段階勝利の証拠・全面征服戦争推進の決意のしるし」として、中国から略奪してきた文化財が、明治天皇に献上され、現在でも宮中の奥深く、他の未返還文化財とともに隠されています.
1300年ほど前に作られた唐時代の歴史的な記念碑で、「鴻臚井(こうろせい)の碑(ひ)」と呼ばれる石碑です.(朝日新聞 2006年5月28日)
明治時代の日本では、福沢諭吉が自分でいっているように、諭吉が「政府のお師匠様(福沢諭吉全集第20巻414ページ)」でした. 彼は、教育(慶応義塾)と報道(時事新報)で、「軍隊を派遣して、朝鮮の京城(ソウル)から、つづいて中国の北京城をおとせば、成功する.それでこそ、日本は独立できる(全集第10巻159ページ以降.1884年12月27日.要約)」と、はやくから対中侵略戦争を準備していました.
現在、「ソマリアへ自衛隊を派兵する」3つの政党も、また、それを当然のように報道する放送も、その流れにそっています.
その侵略戦争の証拠が、まだ宮中にかくされているのです.
歴代の首相が、口先だけで「遠くない過去の一時期、植民地支配と侵略によって、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました」といっても、タモガミ理論が現れたり、2009年にいたるまで、過去の略奪の証拠を隠し、持ち続けているのでは、国際的な理解は得られないでしょう.
福沢諭吉が、1万円札の肖像として、毎日拝まれている間は、問題は解決しないのではないでしょうか?
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