また、同じ放送でも、受ける視聴者の理解の仕方によっても、意味が異なってきます.
では、すぐれた放送とは、なにか?
基準はないのか?
あります. 放送法です.
- 放送法の目的(第1条)にそっていること
- 放送が国民に最大限に普及されて、その効用をもたらすことを保障すること
- 放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによつて、放送による表現の自由を確保すること
- 放送に携わる者の職責を明らかにすることによつて、放送が健全な民主主義の発達に資するようにすること
- 番組編集の通則にしたがっていること(第3条の2)
- 公安及び善良な風俗を害しないこと
- 政治的に公平であること
- 報道は事実をまげないですること
- 意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること
この基準は、法律であり、客観的な基準です.
この基準は、放送する側と受ける側が、ともにチェックし合って守られます.
たとえば、NHKでは、ふれあいミーティングや視聴者会議、視聴者のみなさまと語る会、あるいは、電話・メールなどによる意見・要望などの窓口サービスなどがおこなわれています.
それぞれの役割があり、それなりに放送は改善・進歩しているといえます.
しかし、それにもかかわらず、放送法に違反した番組があるのはなぜか?
(例:2009年2月8日の日曜討論.出席は6党で、この点は問題ないが、発言回数で問題があった)
賛成または条件付き 賛成各党の合計発言回数 | 反対各党の 合計発言回数 | |
海賊対策 海外派兵容認 | ||
消費税増税 |
この放送は、以下のことを示しています.
- NHKの政治報道の基本姿勢に、放送法より政府与党を重視することがある
- NHKの内部基準に問題がある
- 視聴者の声を聞くシステムが十分機能していない
- 視聴者が、NHKの放送に慣れさせられてしまった