放送大学学長の「国の財政危機をどう克服するか」と題する講演が特別番組で放送されました(2月6日). 結論は、「消費税増税は、必要である」ということでした.
放送大学の学長を含む教職員が、どんな学説なり俗説や政治的見解を持つことや、発言することは自由です. しかし、それを放送する場合には、放送法の遵守が求められます.
放送法上も、「学問」の立場からも、「対立する論点の多角的明確化」は当然です. 講演と番組では、それが守られませんでした.
また、内容としては「財政のムダ」の掘り下げも浅いものでした.
報酬を受ける相手先の関係も考えるという立場もありえますが、それは放送法にも、学問にもなじみません.
放送大学は、「学問をやっている者の責任」を果たしているかどうかが問われます.
(同文: 放送倫理・番組向上機構)