参院選スタート 論戦が本格化
6月25日 4時11分
前半は、各党の立候補状況、後半は各党の政策・論点を放送しました。
民主党:「財政再建には、第一がむだの削減、第二が並行して行う経済の強化だが、それだけで十分なのか。消費税を取り上げると、応援できないと言われるが、毎年40兆円程度の国債を発行すると、借金が増え続ける。それを避けるために話し合いを呼びかけている」
自民党:「この10か月間の民主党政権の採点と、自民党がもう一回、皆さんに信頼してもらえるかどうかを試す選挙だ。民主党のバラマキでは、雇用や成長はできず、自民党がその道筋を示す。国民の政治に対する信頼を壊してしまった民主党政権に歯止めをかける」
公明党:「みずからのマニフェストを破って、消費税の増税をいきなり言い出した菅政権、民主党に、レッドカードの審判を突きつけようではないか」
共産党:「大企業減税のための消費税増税は反対だ。暮らしと日本経済を壊す、消費税増税に、国民の厳しい審判を下そうではないか」
社民党:「消費税率を10%に引き上げることをストップする選挙、沖縄の辺野古の海に海上基地を造らせないための選挙だ」
国民新党:「大衆が困っているのに消費税増税の大合唱だ。今やるべきは、大胆な景気対策だ」
みんなの党:「消費税を上げる前にやるべきことがある。国家経営のリストラを行ったうえで、消費税の議論はしなければならない」
たちあがれ日本:「民主党に単独過半数を取らせてはならない。新しい保守の国づくりをしていかなければならない」
新党改革:「国会議員の数を半分にするくらいのことをせずに『消費税を10%にする』などと言えるのか」
今回の参議院選挙の焦点:「与党、野党のどちらが、過半数を確保するか」「消費税率の引き上げ・経済の成長戦略、軍普天間基地、政治とカネ」などが争点
問題点は、民主・自民の与党・多数党に時間配分が多いこと。
これは、政治的に公平ではありません。
しかし、一応各党の論点をまとめた形となりました。
時間の関係で十分でないのはもちろんですが、放送全体を通じて、「政治的公平」「論点の違いを明確に」が求められます。
このためには、以下が必要となるでしょう。
◆各党の発言時間・回数を厳密に調整した、総当り制の複数回の討論
◆テーマ別(消費税・普天間など)の論点分類と各党の違いの公平・明確な解説
◆上記に十分な時間と回数を保障して、論点と違いが十分わかるようにすること
選挙期間中だけではなく、日常の放送で、全体を通じて他番組とバランスをとりながら、国民の正確な政治判断・選択を可能とする編集をおこなうことが必要です。「民主主義の健全な発達」を目的とする放送法からは当然のことです。
それをおこなっていないことが問題で、この問題が解決されない限り、受信者とNHKとの関係、受信料の合理的な支払いの問題は残るだけではなく、矛盾が拡大してゆくと考えられます。