「成長戦略・予算編成 菅政権は何を目指すのか」と題する討論を放送しました。
出席者の構成を見ましょう。
◆内閣府副大臣、政府税制調査会専門家委員会委員長(与党・多数党の直接の関係者2名)
◆経済評論家、大学教授、民間研究所研究員(民間3名)
◆司会: NHK解説委員
民間3名の出席者は、それぞれの論点はあるにしても、全体の構成は与党・多数党偏重の出席構成であることは、あきらかです。
司会者は、与党多数党の論点に対立する野党の論点を放送したでしょうか? ノーです。
これは、長年のNHK日曜討論のスタイルの1つですが、重要な報道番組の編成が与党・多数党中心であることを示しています。
この討論では、与党関係者が消費税増税必要の論点で発言したのに対して、民間出席者の一人が反対の立場で発言しました。 この形は、賛否両論という形はとっていますが、与党論点に対立する野党の論点がまったく無視・排除されました。
司会者は、放送法を守れば、「与党多数党に対立する野党の論点を正確・公平に放送するべき」ですが、これを行いませんでした。
結果として与党・多数党偏重の放送であり、消費税については、その方向で世論・選挙をゆがめる性質の放送となりました。
現に、NHKの世論調査では、「消費税の論議をすることはよい」が多数になりましたが、これはNHKの継続した与党多数党偏重の結果であるといえます。
このように、NHKの報道番組は、与党多数党の立場から国民生活攻撃の方向で一貫していて、その結果が財政・年金の危機化だと考えます。
受信料の一定部分が、民主主義をゆがめ、国民生活破壊につながる放送に使われる ─ これは認められません。
「視聴者の会」が、この攻撃に対して、放送法など法律にもとづいて反撃することがどうしても必要です。