テレビ朝日 「サンデーフロントライン これはニュースだ!1位~10位」 2010年10月17日
放送形式: 18名の委員で構成される選定委員会が選定したニュース・トップ10について、コメンテーターがコメントする。
前番組・サンデープロジェクトに比較しての改善点
◇テーマの取り上げ方が意図的ではなく、選定委員会の選定方式をとっている。
・「政権寄り」の恣意的な要素が排除されている。
・話題主義の弊害を避けていて、国民生活に重要な問題が排除される可能性が小さくなっている。
・将来的には、視聴者参加によるテーマ選択の方式も加味できれば非常によい。
・10月10日には、政党から公明党代表だけをゲストとするなど、「政治的公平」を守らない古い体質が残っていたが、10月17日には、これが改善された。(この改善が一時の現象ではないように!)
◇「サンデープロジェクト」は、「朝まで生テレビ」「報道・討論番組」と並んで、全体として与党・多数党中心、対立する世論・政党の軽視・排除による世論・選挙のゆがみを促進し、財政・年金の危機化・密約付き日米安保容認に貢献してきたが、10月17日のこの番組は、形式上大きな改善がなされ、NHKや、他局番組に比較して、形式的には、また現時点ではもっとも合理的な改善がなされたことになる。(一時的現象ではないことが、望まれる)
しかし、17日の放送について、内容的にはどうであろうか? 改善の余地が残っている。
「消費税」「密約付き日米安保」などの国政にとって重要な問題で、与党・多数党の論点に対立する特定政党排除の結果とならないようにするためには、たとえば下記のような、特定の、意識的な基準が必要であると考えられる。
◇取り上げられる10のニュースのうち、少なくとも1つのニュースのコメント的な扱いの中に、他番組あるいは他局では、国政の重要問題で排除されている結果となっている与党・多数党に対立する論点を持つ政党のコメントなり論点をゆがめることなく、取り入れること。
もし、このような基準が守られれば、戦後の放送史の中でも「政治的公平」の点で画期的な改善がなされたことになるだろう。 それは、あたかも地下700メートルに生き埋めにされた視聴者・国民に、最初のドリルがとどいたような、希望の始まりとなるのではないだろうか?
重ねて、17日の放送が、一時的な現象ではないことを700メートルの地下からのメモとして、地上にとどけたい!