「公平な報道」の根拠: 憲法・放送法・新聞倫理綱領など
一方、報道の受け手である視聴者・読者・市民・国民には、その原則が遵守されているかどうかの判断の権利があります。
報道の受け手は、立場により判断の基準が異なります。
NHKスペシャル(3月2日)で、警察・検察の取調べに関する「全面可視化」の可否の問題が取り上げられました。
「冤罪を防ぐ立場」からは、「全面可視化」が求められます。
「検察・警察」の立場からは、「部分可視化、全面可視化には通信傍受・司法取引などが必要」との論点が出ます。
番組は、2つの立場を紹介し、コメンテータのコメントにより番組を締めくくりました。
- 番組は、「編集の自由」により番組を編集した
- コメンテータは、自身の見解によりコメントを述べた
- これに対して、対立するコメントをも取り上げるべきだとの受け手の判断もある
この場合、報道はどうあるべきか?
- 受け手の判断が異なるのは、世論が分かれているから
- その場合には、番組はさらに双方の立場から問題を掘り下げ、対立する論点を深めた報道をつづけるべき
その中で、国民が是非・可否の問題を判断できるようにするべきです。
これは、民主主義での世論形成の原則ですが、この原則が守られるためには、報道の送り手・受けての双方向の公開の意見のやり取りが必要だと思います。
このルール確立が、報道の民主化ではないでしょうか?