テレビ東京は、番組「モーニングサテライト」(9月3日06時20分ごろ)で「にせもの大国・中国」という表現を用いました.
このような表現は、個人間でも相手に対して失礼にあたります.
たしかに、番組が伝えるように知的財産の侵害のケースが多いのは事実であり、それを指摘し、批判することは必要です.
しかし、自国でもそういうことがないのであればともかく、日本でも「偽」が「今年の漢字」とされたように、国民だましがはやっています.批判は批判として、自国の問題をタナに上げて、他国のことを批判以上に悪く表現するのは、明治の福沢諭吉以来の伝統(注)ではあるにしても、大人のやり方ではないでしょう.
(注)福沢諭吉は中国人を「チャンチャン」などと自分の新聞「時事新報」で表現していました.(「漫言」福沢諭吉全集第14巻504頁)
他のアジアの国を下に見る目線を持つ限り、「拉致問題」も解決の障害になるのでは?
それは、日本が東アジアから大量の拉致をおこなって、過酷な労働をおこなわせ、命までも奪ったことを別にして、「北の拉致は、人権問題・主権の侵害」などと相手を非難する姿勢と共通なところがあるのではないでしょうか?
「それは、昔のことだ」(安倍元首相)などと言ってすまされることでしょうか?