番組では「(日本共産党は)『マルクス・レーニン主義』 の政党」という表現が用いられました。
この表現は、以下の性格のものです。
- 米州機構(OAS)が1962年に、「マルクス・レーニン主義を支持することは米州システムと両立しない」ことを理由に、「キューバ排除決議」を、米国の主導でおこなったときに使用した
- この「排除決議」は、2009年4月の米州機構(OAS)総会で、中南米諸国の一致した要求で、米国もふくめ全会一致で、無効とすることが決議された
志位委員長の「『マルクス・レーニン主義』 という言葉は、いまは使っていない」との指摘に対して、影山解説員は、「科学的社会主義ですね」と応じましたが、このやりとりで以下があきらかとなりました。
- 放送法の不偏不党・真実及び自律の保障、民主主義の健全な発達に資すること、政治的公平を守るべきNHKが、反対に半世紀にわたり、アメリカと、それに従う政府の政治的立場に立っていたこと
- 世論に影響をもつNHKの「アメリカ寄りの政治的立場」は、「核密約」など国民をだます反民主主義政治の容認・維持・助長に役立ってきたこと
- NHKは、半世紀以上前の(正しくは戦前からの)、国内政治・国際社会の民主主義をめざす運動に対する(政府側の)反感の立場・現在ではアメリカ政府もあきらめつつある立場で、世論をゆがめる結果となる表現を意識して用いていること。 それは、歴史の現状と放送法の精神と条文に反していること
以上にかかわらず、NHKには民主主義の発達に資するすぐれた番組も多くあり、それは放送法の精神に一致していて、その部分相当の受信料については、積極的に支払うべきだと考えています。
NHKは、政府多数党に近いのではなく、視聴者・国民に近くあるべきです。